症状等

抗リン脂質抗体症候群の概要

抗リン脂質抗体症候群は、当初、全身性エリテマトーデス(SLE)と合併して起きるものと思われていた。

今では、抗リン脂質抗体は凝固制御因子と結合することにより、凝固、血栓傾向を促進すると考えられています。

SLEをはじめ、いろいろな膠原病に合併することが多いです。その中でもSLEとの合併症は、40%近く発生します。

抗リン脂質抗体症候群の症状

動脈血栓、静脈血栓、など、複数の部位、また繰り返し起こるのが特徴です。

脳梗塞、心筋梗塞、網膜動脈血栓症、等が起こります。

習慣性流産の場合、妊娠中期から後期の流、早産が多く、その要因として胎盤に梗塞が起きるためと考えられています。

妊娠、流産

抗リン脂質抗体症候群による、妊娠と流産について

抗リン脂質抗体症候群による、症状のひとつとして、流産と死産があります。
(抗リン脂質抗体を持っている人は、血栓症、反復性流産・死産、あるいは血小板減少症などの所見が認められ、これを総括して「抗リン脂質抗体症候群」と言います)

抗リン脂質抗体は、流産や死産にどのように関わっているのでしょうか?

抗リン脂質抗体症候群のかたは、胎盤の血管に血栓が起きやすいと共に、妊娠週数が進むにつれて、胎盤内の絨毛間膣と、その周辺の小さな血管には、血液の凝固因子が増加します。

その状態になっている所に抗リン脂質抗体が反応すると、容易に子宮胎盤循環不全を起し、胎児に血液が供給されなくなるのが原因だとされています。

抗リン脂質抗体症候群のかたの、妊娠が確認された時の治療として、血液凝固能を延長させたり、血栓を予防することにより、子宮胎盤循環不全を起こさないようにする方法があります。

具体的には、薬を使用しますが、副腎皮質ステロイドホルモン、低用量アスピリン、ヘパリン、漢方薬が使われます。

この様な治療法を行うと抗リン脂質抗体が陽性でも、生児を得ることが出来るとされています。

実際の治療法や症状等について、また抗リン脂質抗体症候の検査等については、専門の医師の診察を受けるようにして下さい。

抗リン脂質抗体症候群に、似たような症状だと、自己判断し、自分の病気を決め付けるのは安易で危険です。

治療、自覚

抗リン脂質抗体症候群ん治療としては、日常生活の危険因子(血栓症に対する)の除去が重要です。

具体的に、禁煙高血圧、高脂血書血症の改善、経口避妊薬の服用の中止が必要です。

急性の動静脈血栓症の症状には、ウロキナーゼやヘパリンを使った抗凝固療法が行われます。

慢性化すると、再発防止のため、アスピリン等が投与され、ワーファリンが使用される場合もあります。

習慣流産には、少量のアスピリンと副腎皮質ステロイド薬による効果がありますが、副腎皮質ステロイド薬は、副作用の観点から、必要性が議論されています。

抗リン脂質抗体症候群には、明確な治療法が無く、抗リン脂質抗体が陽性の場合であっても、血栓症の症状がない場合は積極的治療の必要性はなく、経過の観察を行うのみでよいとされています。

症状、原因

抗リン脂質抗体症候群の原因はまだつかめておりません。

抗リン脂質抗体症候群の症状としては、静脈の血栓症の頻度が高く、再発しやすい下肢の腫脹と疼痛が見られます。

脳の管に血栓ができて、脳梗塞や一過性脳虚血発作がおきることや、脳血流障害による片頭痛、知能障害、意識障害、てんかんなどの中枢神経症状もみられることがあるようです。

肺に血栓が飛んで、肺動静脈血栓症や肺高血圧の原因となったり、呼吸不全を起こすこともあるようです。

心臓の血管への血栓により心筋梗塞を起こしたり、末梢動脈の閉塞による皮膚潰瘍や、網膜動脈の血栓による失明なども起こることがあります。

つまり、抗リン脂質抗体症候群は、血管が血栓による閉塞によって、様々な症状が出てくる可能性があります。

習慣流産は、妊娠3ヶ月以内に2回以上の自然流産があるか、第2期以降(妊娠5.6ケ月以降)に1回以上の流産の経験がある場合をいいます。

その他に、妊娠・出産に関連するものとしては、出産出来ても胎児仮死、胎児発育遅延がみられたり、出産後の母体の血栓症の合併も報告されております。

これは、抗リン脂質抗体症候群により、胎盤の血管に血栓が出来、胎盤梗塞により、胎児に血液が供給されなくなるのが原因と考えられています。

抗リン脂質抗体

抗リン脂質抗体症候群とは、

抗リン脂質抗体症候群は、血液中に抗リン脂質抗体(抗カルジオリピン抗体、ループスアンチコアグラント)という自己抗体が出来ることにより、習慣的に流産を起こしたり(妊娠はする)、動脈や静脈の中で血の固まりが出来る血栓症(脳梗塞、肺梗塞、四肢の静脈血栓症など)を繰り返す、血液検査上で血小板が減少する、といったような症状や所見の疾患です。

抗リン脂質抗体症候群は、1983年に報告された新しい疾患概念で、当初、全身性エリテマトーデス(SLE)に合併する疾患として報告されていました。

抗リン脂質抗体やループスアンチコアグラントが、陽性となり、血栓や習慣性流産の原因となるものと定義されていました。

その後に調べで、全身性エリテマトーデス(SLE)が無くても、発症することがわかりました。

SLEが無くても発症するものを、原発性抗リン脂質抗体症候群といい、

SLEなどと合併するものを、二次性抗リン脂質抗体症候群と言うようになりました。

妊娠しても流産をくりかえす習慣性流産の方や、年齢が若い人が動脈硬化が無いのに、脳梗塞など、血栓症を起こした方は、この病気の可能性があります